日本の古神道の呼吸法には、まずは吐ききることで自身を無にし空の状態を作り出せれば、自然に「吸う息」が次にやって来るとの考え方があります。
これは事象を自然体で受け入れて行く東洋的な哲学に沿っていると思います。
すなわち呼吸とい字は読んで字のごとく、まずは吐くことで吸うを呼び込む状態を作り出そうとの考えを表しています。
例えば読経や祝詞というセレモニーはマントラが持つ高い波動を手放すことで神への祈りを捧げ万人の心を清め癒す行為だといえますが、同時にマントラを唱える本人のレベルでは二酸化炭素を大きく手放しながら、雑念や迷いを吐く息と共に手放し空にしていく作業も成立します。
さらに手放した声を自分の耳や身体に響き渡らせながら受け入れることで心身ともに浄化されていきます。
つまり、ある心の極みが手放され、伝えられ、明け渡されていく世界は、まずは吐く息・手放す行為からスタートできることを表しています。
古代より宗教的な儀式にはこのようにして、謡うことや手を叩くこと、あるいは楽器を使い音を吹いたり叩いて出すために吐く息を使ってきました。
ダンスを踊り、舞を踊り、身体的な動きとしても"手放す=表す行為"が成立してきました。
そして、大きく吐く息を使った後は効率よく吸う息を実現させることが大切になってきます。 このやり方を練りあげていけばやがて質の高い美しい呼吸の世界が成立することでしょう。